不祥事ゼロめざしコンプライアンス研修会
JAむかわ役職員コンプライアンス研修会が平成27年6月26日、むかわ温泉四季の館「たんぽぽホール」で開催し、91名が参加した。
JA北海道中央会札幌支所津村則安次長を講師に、道内における不祥事の発生状況や形態、JAの基本的スタンス等について講演した。
津村次長は正直、公開、社会的責任、他社への配慮の倫理的な価値について述べ、「JAグループ不祥事ゼロ運動」の取り組みの、不祥事未然防止に向けた重点事項の実践、「経営定期点検」による自主点検の内部監査部門による確認、体制整備基準項目の整備、充実について解説した。「平成13年以降、不詳事件などが道内の約半数のJAで発生し、再発もそのうちの半数に及んでいる」と話した。過去10年間では横領など93件が発生し、懲戒解雇による家庭崩壊や家族の死、本人の自殺など悲惨な結末となり、リスクは果てしない。不祥事が起こる背景には「悪いとわかっていながら歯止めがきかない組織風土や閉鎖的な職場環境など、いずれも内部統制上の問題点をあげ、職員側にも信頼関係の悪用や不正を合理化、正当化しようとする等の甘さがあることを指摘した。不祥事発生は本人のみならずJAの信用性を失墜させ、皆を不幸にする」と話した。
津村次長は「何よりも不祥事を起こさない風土が必要であり、人事ローテーションや内部牽制の強化、コンプライアンスの徹底などで職場環境を構築すること」の重要性を強調した。さらに労働災害対策やハラスメント対策等にも触れ「一人ひとりの行動の積み上げがより良き職場風土につながる」と締めくくった。
毛利好隆総務部長は「JAむかわでは数十年間不祥事は起きてはいないが、今後もJAや地域を守るために、風通しが良い、何でも言える職場風土の醸成にに努めたい」と話した。研修会後は、役職員の相互信頼を深める交流懇親会を行い、不祥事ゼロの継続を確認し合った。