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長門組合長・年頭挨拶

2024.01.01

新年あけましておめでとうございます。
 組合員の皆様には、ご家族お揃いで輝かしい令和6年の新春をお迎えのことと、心からお慶び申し上げます。また、農協事業運営に対し、ご指導、ご協力、ご支援を賜りましたことに役職員一同、心から感謝とお礼を申し上げます。

昨年を振り返りますと、コロナ禍以前の日常を取り戻しつつありますが、農畜産物の消費は、依然として低迷しており、さらに生産資材価格の高止まりが、農業経営に甚大な影響を与えています。
 また、国際的には自国の食料を確保するため輸出制限をする動きが活発化し、食料危機が既に始まっており、ますます農畜産物の国内生産の重要性が増しております。政府は、「食料・農業・農村基本法」の改正に向けて動きを加速しており、食料安全保障、食料の安定供給、農産物の適正な価格形成、農産物の輸出促進を柱に議論を進めています。
 農業を取巻く情勢については、水田活用直接支払い交付金の見直し、さらに資材価格の高騰問題など、今まで経験したことのない大きな課題に直面しておりますが、日本の食料基地である「北海道農業」が担う社会的役割を、農業者以外の方に理解頂くよう努めるとともに、将来にわたり農業者が安心して営農を続けられるよう、引き続き関係機関やJAグループが一丸となり、取り組みを行って参りますので、ご理解、ご協力をお願いいたします。

さて、昨年の天候は、記録的な猛暑となり、作物に生育障害や病害虫が発生し、甚大な被害を受けました。あらためて被害に遭われた皆様に、心からお見舞いを申し上げます。
 このような中で、水稲の作況指数は、胆振・日高「104」と発表になりました。しかし、高温の影響による白未熟粒発生、またタンパク値の上昇など、米の販売環境が回復したものの、豊作基調を実感出来ず、販売額は計画を下回る見込であります。
 小麦は、収穫時期の天候に恵まれ、一部に子実の充実不足があったものの、大部分が1等となり前年を上回る実績となりました。しかし、ビートや豆類は、高温の影響による品質や収量の低下する残念な結果となってしまいました。
 露地野菜は、品目により甚大な被害がありましたが、単価高により、販売額は概ね前年を上回る見込みであります。しかし、トマトやほうれん草など施設野菜は、高温障害による収量低下が著しく、販売額は前年を大きく下回る見込みであり、また花きは、前進出荷や生育障害により秋以降の出荷が減少し、前年を若干下回る見込みであります。肥培管理が難しい天候でしたが、蔬菜と花きを合わせた販売額は、前年を越える29億円の見込みであります。
 畜産は、全体の販売額が前年並みの見込みでありますが、飼料価格が依然高止まりしており、また和牛素牛の価格が大きく下落、さらに水田活用直接支払い交付金減額の影響により非常に厳しい状況であります。農水省は令和5年度補正予算で、和牛の消費拡大対策を打ち出しました。また、JAグループでは、強い危機感から、現場に寄り添った酪農畜産の支援や適正な価格形成の仕組みの具体化を求めており、早期の価格回復を願うところであります。
 令和5年度は災害なみの猛暑でありましたが、農畜産物販売額は50億円を越える見込みであります。このことは、組合員の皆様の栽培に対する熱意と努力、また関係機関のご支援の賜と衷心より敬意を表し、感謝申し上げます。

農協事業については、組合員皆様が大変お忙しいなか、地区別懇談会にご出席を頂きありがとうございました。地区別懇談会で説明いたしました、(株)ホクレン商事との賃貸契約が令和6年3月末に終了することから、27年間皆様にご利用頂いたセレス店が閉店となります。賃貸施設の新たな活用については、農業・農協や経済情勢を見極めて、慎重に検討して参りますので、組合員のご理解を賜りますようお願い申し上げます。
 農業・農協を取巻く情勢は変化が激しく不透明でありますが、鵡川農業発展を図り、組合員の営農と生活を守るため、3カ年計画で掲げている「農畜産物販売額の恒常的50億円以上」「組合員資本増強」「農協結集力向上」の3つの目標を着実に進めて参ります。
 また、今後も役職員あげて、組合員皆様の負託に応えるJAを目指し、努力して参りますので、皆様の積極的な農協事業のご利用をお願いするところです。

最後になりましたが、今年一年が災害が無く、豊穣の出来秋を迎えられますことと、皆様の益々のご健勝を心から祈念申し上げて新年のご挨拶と致します。

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